凄腕エージェントのアーガイルが、謎のスパイ組織に迫る小説「アーガイル」を描く作者エリーだが、どうも小説と現実が一致していてエリーはスパイ組織に追われることに!独特な感性で描かれ、なんだか新体験で面白い作品。
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映画「アーガイル」のあらすじ
https://youtu.be/2PAponhCHo8?si=Q35qkl8sBX7dTacu
凄腕エージェントのアーガイルが、謎のスパイ組織に迫る小説「アーガイル」を描く作者エリー。書き終えた原稿はTV電話で母に意見をもらったり、猫のアルフィーとのんびりすごす平和な暮らしを送るエリーだが、彼女の書く小説と現実で起こることが一致しており、エリーは謎の組織に狙われる。しかし、そこをエイダンというスパイに助けられるが、、、誰が味方で誰が敵なんだ?信じられるものは何か?ドキドキと爽快で独特なアクションが織りなすスパイアクションです。
※下の感想部分冒頭ににネタバレありあらすじ記載しています!
映画「アーガイル」の作品情報
原題 | Argylle |
製作年 | 2024年 |
公開日 | 2024年3月 |
上映時間 | 139分 |
監督 | マシュー・ボーン |
製作 | マシュー・ボーン、アダム・ボーリング、ジェイソン・フックス、デビッド・リード |
製作総指揮 | アダム・フィッシュバック、ジギー・カマサ、カルロス・ペレス、クラウディア・ボーン |
製作国 | イギリス・アメリカ合作 |
映画「アーガイル」の登場人物(キャスト)
エリー・コンウェイ:ブライス・ダラス・ハワード
大ヒットスパイ小説を書くエリー。母とは次回作の相談をTV電話でするほど仲良しで、愛猫のアルフィーと共に暮らす。
ブライス・ダラス・ハワードは1981年ロサンゼルス出身。父は映画監督のロン・ハワード、母も祖父母も俳優の芸能一家。「スパイダーマン3」、「ターミネーター4」「ジュラシックワールド」シリーズなどに出演。
エイデン:サム・ロックウェル
謎の組織に襲われるエリーを助けてくれたスパイ。そこから行動を共にし、エリーを守ってくれるが、多摩に誰かに電話している様子をエリーは不審に感じてしまう。
リッター:ブライアン・クランストン
ルース:キャサリン・オハラ
キーラ:アリアナ・デボーズ
アルフレッド・ソロモン:サミュエル・Lジャクソン
映画「アーガイル」の見どころ
見どころ①爽快アクション
銃乱射、カーチェイスから幕開けする本作ですが、列車の中でもスリル満点の追いかけ追われの戦いが繰り広げられます。鮮やかなアクションは観ていてワクワク。一方でとある銃撃戦中にはカラフルスモークで画面が満たされ、スローモーションになったり。なにそれと思わず劇場で爆笑しそうになるような奇想天外なアクションシーンも。急に出てくるトンデモ演出が普段はあまり好きではない私ですが、こっそりではなくもうド派手に繰り広げられるので、もう清々しく観ることが出来ました。是非、ここのことか!と思って欲しい。
見どころ②入り乱れる現実と小説
エリーの書く小説「アーガイル」はなぜか現実のスパイ「ディビジョン」の活動と一致しており、謎の組織に追われることに。一体なぜ?そしてエイダンに守られているのか?誰が信用出来てどうして小説と一致しているのか?ネタバレになるのでこれ以上ここでは話しませんが、しっかり二転三転転がるストーリー構成になっています。
映画「アーガイル」の評価
個人的なおススメ度合いは、★★★☆☆です。
鮮やかなアクションが好きな方、どきどきスパイ映画が好きな方、ちょっと変わったドラマティックな演出が好きな方。どれかに当てはまる方は是非見て頂ければ楽しめると思います。
一方で、やっぱりストーリーや演出共に緻密な構造が好きな方は、え???となるシーンもあるので戸惑うかも。軽い気持ちで観る分には楽しめると思うけれど、内容ずっしりで渋いスパイ映画が好きな方には多分合わない。
映画「アーガイル」の感想(ネタバレあり)
あらすじ(ネタバレ)
まず、ざっくりあらすじから書いてしまいますので、観ていない方は観てから読んでいただけると嬉しいです♬
①エリーは凄腕のエージェント、アーガイルが活躍するスパイ小説を書いており、冒頭ではアーガイルの仲間であるキーラが殺されしまう銃撃シーンの構想で始まります。猫のアルフィーと暮らしているが、小説と現実のスパイ”ディビジョン”の活動が一致しているため彼らに追われる羽目に。
②ディビジョンに襲われそうになったところを、エイデンに救われ、共に逃げることになる。そして、エイデンによるとエリーが書く小説が、ディビジョンを破滅させるための秘密のファイルを見つけるカギになっているそう。ロンドンに飛び、小説の続きを描こうとしつつ敵から逃げる2人。
③秘密のファイルを手に入れるためにハッカーのバクーニンが住んでいた部屋に乗り込みます。その際に敵と戦うエイデンとアーガイルが被って見えて戸惑うエリー。なんとか秘密のファイルを見つけて二人でビジネスホテルへ逃げるが、エイデンが何者かと電話しているのを聞いたエリーはエイデンも敵のように思えて母に連絡。ホテルで両親と合流します。
④しかし、実は両親はディビジョンのスパイで父はその長官のリッター。リッターはエリーが手に入れた秘密のファイルを撮影し、入手。一方でエリーは母だと信じていたルースに撃たれそうになりますが、そこにエイデンが現れて無事救出されました。
⑤エイデンはそのままエリーをフランスのぶどう農園に連れていき、元CIA副長官のアルフレット・ソロモンに会わせます。そこでエリーは、実はCIAに所属する女性スパイであること、エリーこそがアーガイルのモデルであると知らされます。さらに、エリーはエイデンが仕掛けたパンチも交わして組み伏せる身体能力を持っていることを体感させられ、本当の名はレイチェル・カイルだと判明。
- レイチェルは、エイダンと共にスパイとして”ディビジョン”に所属
- ディビジョンを破壊するためのメモリーを得るためのマスターキーを捜索。その途中で怪我をして記憶喪失に。
- リッター長官とルースは自分たちを親だと思い込ませ、レイチェルをエリーというミステリー作家に仕立て上げ、スパイ小説を書かせることでマスターキーの在りかを探そうとしていた。
- 猫の名前は上官のアルフレットから。小説内でアーガイルの相棒であるワイアットはエイダンがモデルになっている。小説内で胸を撃たれて死亡したキーラは実際の仲間。(エリーは読者からのメッセージの案を用いてキーラを小説内で復活させようとしていた)
⑥エリーはディヴィジョン破壊の為、メモリーのあるアラビアへエイデンと向かいます。マスターキーを利用して必要なメモリーをなんとか得たエリーですが、そこで見たメモリーには衝撃の事実が。エイデンにその事実を告げようとしますが、実は生きていたルースが出てきててんやわんやに。衝撃の事実とは、レイチェルはディビジョンの仲間であったことだ。(二重スパイ的な)バクーニンを殺したのもレイチェルでした。また、エリーとエイダンは睡眠薬を飲まされており眠ってしまいます。
⑦エリーが起きるとそこはリッター長官のオフィス。エイダンは拷問されており、リッター長官はレイチェル(エリー)にエイダンを殺すように命令します。エイダンは、エリーにレイチェルは本当はディビジョンを抜けたいと思っていたのでは?本当はエリーの人格なのではないか?と呼びかけますが、レイチェル(エリー)は、エイダンの旨を銃で撃ち抜きます。そして、リッター長官の命令のもとアルフレットの居場所を探し始めます。
⑧しかし、見つかりそうなところで探すことを中断し、脱出。実はエリーがレイチェルの人格に戻ったふりをしており、リッター長官を出し抜いたのです。一方のエイダンはギリギリ生きて、見張りの敵を倒して武器庫に向かいます。エリーが撃ったのは、心臓から5cm外した血管の隙間「隙間回廊」で、小説内でキーラを蘇らせるアイデアとして読者から送られてきたものでした。武器庫で合流した2人はもう最強です。ここからさらにご都合よすぎ展開が繰り広げられ、2人はカラースモークが広がる鮮やかな銃撃戦を経て、データを送る場所へとたどり着きます。
⑨ところが、データを送る途中でルースが邪魔をするためにオルゴールを鳴らします。そのオルゴールはレイチェルを洗脳させるもので、レイチェルは覚醒状態になりエイデンをぼっこぼこに。オルゴールが鳴りやむと我に返り、焦ってデータを送ろうとして、またオルゴールを鳴らされて。の繰り返しです。ルースとの距離があり、かつ覚醒したレイチェルに殴り殺されそうなエイデンはルースの邪魔をすることが出来ず、データの完送まであと少しのところで息も絶え絶えになってきます。データも送れず、エイデンも死にそうな最悪な展開かと思いきや実は生きていたキーラがルースを撃退してレイチェルは正常に。エイデンも生き延び、データも完送!というハッピー展開に。「隙間回廊」のアイデアをエリーに送った読者はキーラだった。
⑩エリーはこれらを小説にまとめて、アーガイルの最終巻として発表。記者会見でファンからの質問を受けるエリーだが、最後の質問では「僕について質問ある?」と問われる。その人物は髪が伸びたアーガイルの見た目で….?となって本編は終了。
最後のシーンで、キングマンのバー?に男の子が来店し、お酒の名前を告げると店主が銃を取り出します。青年は、オリーブ・アーガイルと名乗り、実在してたの??という疑問を残したまま映画は終了です。
感想
いや、本当に「実は…」という展開が多すぎて、ドキドキハラハラではあります。文字にすると分かりにくいけど順を追って観ている分にはそこまで複雑でもなくただあっちこっち振り回されるようなイメージですね。映画館で見たのでしっかりドキドキハラハラしながら振り回されることを楽しめました。一方で最後の匂わせ展開×2は個人的にはいらなかった…。続編が気になるというよりかは一話完結で楽しい作品に思えたし、「キングスマン」も観ていなかったのでその辺の繋がりも分からず盛り上がりに欠けました。
エリーが実はCIAのスパイ、レイチェルでしたという話までは察しがつきやすく、そこから実はレイチェルはディビジョンの工作員でした!もまぁ想像の範囲っちゃ範囲だけどワクワクできる展開だったなあと。でも、エリーがエイデンをぶっ放すシーンは流石に想定していなくて、心の中で「えーーーーーーーーーー!?」と衝撃的でしたね。その後なんだかんだ生き返るんだろなとは思っていましたが流石に無理やりすぎだろお!!という反発心を抑えながら見て、、結局「隙間回廊」で繋がるのねなるほどね。とギリ納得させてみてしまいました。それにしてもこんなに振り回す展開だったのに分かりにくくなかったのは、エリーがずっとレイチェル人格にならず(オルゴール抜きでは)、エリーだったからですよね。
ただ、こんなの見たことないよ!というアクションは楽しかったです。真面目なミステリーアクションだと思って観ていたものに中途半端にトンチキ要素が入ると引いてしまうんですが、今回の場合はもうレベルが違うファンキーさだったので観ていて楽しかったですね。カラフルな煙が立ち込める中でスローの銃撃戦ってなんですか?(笑) キングスマンも似たようなクオリティの演出があるとのことで、気になるので観てみようと思います。
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